厚生労働省|武見大臣会見概要(ハローワーク川崎視察後 )
(令和5年12月18日(月)11:14 ~11:24 ハローワーク川崎)
広報室
会見の詳細
発言要旨
大臣: 本日はハローワーク川崎を視察いたしました。今、皆様方もお聞きになられたように、このハローワークを活用されている業者の立場の方々からも実際に話を伺うことができました。短時間ですが、こういった現場の話を直接伺うと国会で議論をしているのとは全く違った新しい発見がそこの中にたくさんありますので、私の時間の許す限り、こうした現場の意見を聞く努力は続けていきたいと思っています。特に、お子さんを抱えておられる女性の皆様方が、保育園を探しながら自分の就職口も探すというのに両方しっかりと上手く対応できるようにするのは大変だろうと思いますが、実際にやってみると、そういう需要が確実にあるということも本日は確認させていただきました。いずれにせよ、非常に社会が多様化し、それから年齢に関わらずこうした就職活動というものがより活発化するという時代状況となってきていますので、あらゆるニーズに対応できるように、このハローワークをしていかなければならないということを改めて感じたということを、最後に申し上げておきたいと思います。
質疑
記者:介護分野で民間会社の紹介手数料の高さが指摘されており、厚労省の方でもハローワークでの紹介を強化する方向ですが、改めて本日お話にもありましたが、その意義と今後新たに取り組むことがあれば教えてください。大臣:これは、介護でも介護職種だけではなく看護師さんも必要とされるわけですので、医療も含めて、こうした分野の紹介というのが1つのビジネスとして確実に広がってきています。ただ、そこでの手数料は確実に上がってきており、人手不足が深刻化すればするほど手数料が上がるという悪循環が現実にはあります。そういった中で、ハローワークがより効果的にその役割を果たすようになれば、実際にもう少し全体のマーケットの状況を適正化できるのではないかと思います。これからいよいよ年が明けて来年に入れば、こういった課題は積極的に取り上げて、厚生労働省としての解決策を考えていきたいと思います。記者:介護職の方も本日いらっしゃいましたが、人材不足の会社に向けて、ハローワークにどういったことを期待されるのか教えてください。大臣:ハローワークが所在する地域に隣接するような産業地域、そこの企業といったところの皆様方と普段からしっかりと連携し、ハローワークの職員とそれぞれの企業の人事担当者等が連携して、それで実際に先ほどもお話がありましたような、マッチングのための講習会というのを大規模に開いてみるとか、それからハローワークの特色はやはりインパーソンで直接人と人とが寄り添って相談にきめ細かく対応できる。その辺、窓口でできる職員とこういった職を探される方々との間の人間関係というのが、やはりとても大事だと思いました。いくらデジタルの世界になったとしても、こういった人と人との直接のつながりを通じてできる人間関係を通じて、ハローワークはできる限りきめ細かな人に寄り添った就職活動を真摯に展開するという基本姿勢は、デジタル化の時代であったとしても私は続けていただきたいと思いました。記者:介護に関して伺います。先日、来年度の介護報酬改定1.59%に引き上げの方針を固めたという報道もありました。物価高と賃上げの傾向が今後進む中で、3年に1度の改定では不十分だという声もありますが、今後どう介護職の賃上げに取り組んでいくか、お考えをお聞かせ願えますでしょうか。大臣:たくさん賃上げができればそれに越したことはないわけですが、財源にも限りがある中で、実際今回の介護報酬の改定ということになるわけですが、これはまだ実は終わっていません。今まさに、20日までにそれをどう各部門に分配して整理していくかということをやっているところです。最終的な姿は20日以降に皆様方にしっかりと詳細を説明できるようになるだろうと思います。先ほどの意見交換会の中でも話題になりましたが、介護の分野に携わる皆様方というのは、やはり日々大変なご苦労をされておられますし、そこに人生最後まで人間の尊厳を守っていただく、そういった仕事場であるだけに、厚生労働省としてもそういった仕事に従事される方々については、できるだけサポートできる体制を整えるという努力を続けていきたいと思います。記者:もう1点お伺いします。ハローワークに関して先ほどのお話にもありましたが、先ほどの職員の方は1年ごとの契約更新ということでした。実際、その立場が不十分な故にハラスメントを受けたりして退職されるという方も多いという調査もでています。何かハローワークの地方の公務員の方の処遇を改善していくお考えはありますでしょうか。大臣:それはもちろんあります。ただ、全部が全部、今ご指摘のようなネガティブな話で有期雇用というのが機能しているわけではなく、先ほどのお話にもあった通り、出産されてまだ自分のルーティンの子育てのパターンがしっかりと定着していない、したがって何時間くらい働いても大丈夫という目安が立たない中で、有期雇用でとりあえずは仕事を始めて、そしてどこまでできるのかということを確認しながら次のステップを考えたいという方も、有期雇用者の中にはいらっしゃるわけですので、そういう多様な働き方がしっかりとできるような役割を有期雇用というシステムは持っていると思います。したがって、ネガティブな面は確実に改善して、そういう課題が起きないようにしていかなければなりませんが、有期雇用の在り方そのものを最初から否定するというものでもないということは、実際、本日のお話の中で感じました。
(了)
出典:厚生労働省 Webサイト
https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000194708_00635.html